正しいアフォーダンス
飲み会の席でのことなので,あまり深刻に受け止める必要もないのだけれど,授業の内容のことでちょっと気になることを言われた.
「アフォーダンスについて,間違ったことを教えないでほしい」って.
そう言った先生は,生態学的認識論がご専門.学生がノーマン流に理解しているので,ギブソニアンとしては困っているらしい.
まずは,自分の講義内容(ノーマン流アフォーダンスの考え方や事例)がそれほどまでに,他の先生が困るくらいに,学生にきちんと理解されているという事実に驚く.まじで?,やるじゃん!って感じ.
それと,ご本人にも言ったのだが,ヒューマンインタフェースの授業のなかでアフォーダンスの「もともとの」考え方を伝えるのは文脈的にも難しい.加えて,私自身もギブソニアン的見解を完全に理解できているわけではないけれど,ノーマン流が完全に「間違っている」とは思えない.
オリジナルからの逸脱に関する議論は,わりとよくあることだと思う.オリジナルを研究している人にとっては,不快だというのもよくわかる.例えば,ヴィゴツキーとかルリアをきちんと理解していない人がやってる活動理論研究に,ヴィゴツキアンが違和感を感じるというのもよくわかる話だ.
しかし授業となると...ギブソンの生態学的認識論をきっちり伝えたうえで,ノーマン流の発展・応用の事例を紹介し,オリジナルとの違いを説明するには,半期15コマかかってもまだ足りないかもしれない.心理学の授業ならまだしも,HIだしなぁ.アフォーダンスにあてられる時間は,1コマの半分以下だし.生態学的認識論なんて,スライドの半分でしか説明できない.
というわけで,このご指摘に対しては,次回から「アフォーダンスのもともとの考え方をきっちり勉強したい人は,○○先生のところに行って下さい」とアナウンスします,と宣言してみた.
これでご納得いただけるかしら?
追記:よーっく考えてみると,アフォーダンスに関する私自身の知識の源泉は,おもにD.A.ノーマンと佐々木正人.その他は,デザイン関係の論文や書籍から.ギブソンの生態学的認識論は,自分のなかで,直接的に利用可能な知識にはなっていない気がする.というわけで,○○先生,あとはよろしくお願いします.
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コメント
といっても、ノーマン流の方がすんなり入りやすいですし、ヒューマンインタフェースのデザイン等のベースにするには適しているような気がしないわけでも・・ごにょごにょ。
投稿 relax_food | 2007年8月17日 (金) 20:05
そうなんです.その通りだと思います.
間違ってるって言われてもなぁ...というのが正直なところです(^_^;;;)
投稿 minami@kita | 2007年8月17日 (金) 21:40
立場的にも(?)「すみません」としか言いようがないのでしょうけど、大変ですね(汗;真実はたくさんありますもんね~。
投稿 relax_food | 2007年8月19日 (日) 10:15